この記事の目次
うつ病の休職から、いつ復職すればいいのか迷っていませんか。「まだ早いだろうか」「これ以上休むと戻りづらくなるのでは」と、どちらの不安も抱えている方は多いと思います。
復職のタイミングに、はっきりした「正解」はありません。私自身も、当時は何を基準に決めればいいのか悩みました。
この記事では、私がうつ病の休職から復職する時期をどう決めたのかを、体験談として紹介します。きれいに整理された判断というより、正直なところ「必要に迫られて決めた」というのが本当のところです。うつ病で休職した経験をもとにお伝えします。
読み終わるころには、復職のタイミングを考えるときに「自分はどう決めるか」のヒントが、少し見えてくるはずです。
なお、復職できるかどうかの判断は、本来は主治医や産業医など専門家とともに行うものです。この記事はあくまで一個人の体験として読んでいただき、ご自身の判断は専門家に相談しながら進めてください。
うつの症状は回復したが、体は万全ではなかった
復職を考え始めたころ、私のうつの症状自体は、かなり落ち着いて回復していました。
ただ、体の弱さまでは良くなり切っていなかったというのが正直なところです。長く休んでいたぶん、体力や体の丈夫さは、以前の状態にはまだ届いていませんでした。
「うつは良くなった。でも体は万全ではない」という状態が、復職のタイミングを悩ませました。万全になるまで待つべきか、それとも復職に向けて動き出すべきかを迷ったところです。
正直に言うと、決め手は「休職できる期限」だった
きれいごと抜きでお伝えすると、私が復職を決めた一番の理由は、休職できる期間の終了が近づいていたことでした。
私の場合、休職できるのは1年半まででした。その期限が迫ってきたとき、「体が完全に戻るのを待つ」という選択肢は、現実的には残っていなかったのです。
復職のタイミングは、体調だけでなく、こうした制度上の期限という現実的な事情で決まることもある——これは正直にお伝えしておきたい点です。理想だけでは決められない場面が、確かにありました。なお、体調が回復してきた経緯は休職後期の頃(1)|鍼治療院を変えたら体調が劇的に回復した体験に詳しく書いています。
「復職して体を鍛え直そう」と考えた
もうひとつ、私の復職を後押ししたのは、「体は適度な負荷によって回復する」という考え方でした。これは、復職前まで痛くない鍼灸治療を受けていたH先生の言葉です。弱った体は、適度な負荷をかけることで少しずつ、体力も健康も回復していく、というものでした。
休職中は、どうしても体にかかる負荷が少なくなります。家で運動するだけの生活では、体力を取り戻すのにも限界がありました。
そこで私は、「期限も迫っているのだから、せっかくなら復職して、働きながら少しずつ体に負荷をかけて鍛え直そう」と考えたのです。完全に回復してから戻るのではなく、戻りながら体を立て直していく、という発想でした。
復職を体を鍛え直すきっかけにしようと考えたわけです。
ちょうど復職を控えたこの時期に、自分に合う漢方薬にも出会えていました。それまでいくつもの漢方薬局を巡ってようやくたどり着いたもので、鍼灸とあわせて、弱った体を内側から支えてくれていました。漢方という後ろ盾ができていたことも、「働きながらでも体を立て直せそうだ」と思えた大きな後押しになりました。
主治医・産業医とはどういう会話をしたのか
ここは正直に書いておきます。
まず心療内科の主治医とは、復職について深く相談したわけではありませんでした。「復職したい」と伝えると、復職可能の診断書を書いてもらえました。じっくり相談したというより、自分の意思を伝えた、という形だったのが正直なところです。
一方、産業医からは「リワーク(復職支援プログラム)に通ったほうがよい」と勧められていました。ですが当時の私は、休職の期限のこともあり、それに通わずに復職へ進みました。
結果的に、私は会社の出勤訓練(復職前に、毎日決まった時間に出社して一日を過ごす練習)を経て復職できました。ですが今振り返ると、産業医に勧められたリワークを使う選択肢も、きちんと検討すればよかったと思っています。
専門家がリワークのような支援を勧めるのには、理由があります。もし今、産業医や主治医から復職支援を勧められている方がいたら、私のように後回しにせず、活用を前向きに検討してください。 出勤訓練よりも楽に復職に向けて動きだせる方法ではあると思います。
私が実際に行った「出勤訓練」という段階的なステップについては、こちらにまとめています。
復職のタイミングで迷っている方へ
私の体験から、お伝えしたいことがあります。
正直なところ、私の復職は「必要に迫られて、少し無理をして戻った」というのが実際でした。それでも、出勤訓練という段階を踏めたこと、戻ってからも鍼灸治療を続けたことで、なんとか働き続けることができました。
そのうえで、これから復職を考える方には、私の反省も含めてお伝えします。
- 「完璧に治ってから」を望まない
復職期間内に完全回復は現実的ではないと思います。なんとなく不安だけど復職してみようかなと思えたら復職するくらいが理想的だと思います。一方で、復職後初期はとても疲れると思うので無理のしすぎには注意してください。 - 主治医・産業医に相談する
リワークなど支援制度を勧められたら前向きに検討しましょう。自分を見つめ直す良い機会になると思います。 - 出勤訓練やリハビリ出勤など、段階的に戻れる仕組みがあれば活用する
私のように会社が出勤訓練のような支援をしてくれる会社もありますので、一度産業医に相談してみるのも良いでしょう。
復職のタイミングは、人それぞれの状況で変わります。体調も、期限も、生活も、人によって違うからです。私の場合は痛くない鍼灸や漢方に助けられましたが、合う方法は人それぞれです。だからこそ、リワークなどの専門家の力も借りながら、自分の状況に合った形を選んでください。
体が回復すると焦りも自然と落ち着いていった経緯は、こちらに書いています。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございます。 私が復職のタイミングを決めた経緯を、正直にまとめます。
・決め手は休職期限という現実的な事情だった
うつの症状は回復していましたが、体は万全ではないまま、復職期限に迫られて復職を決めました。
・復職を体を鍛え直す機会と捉えた
休職中は体への負荷が少なすぎたため、働くことの負荷で体を立て直そうと考えました。
・産業医に勧められたリワークは活用すべきだった
使える支援は使ったほうがよいというのが、今の正直な反省です。専門家に相談しながら進めてください。
復職のタイミングに正解はありませんが、うつ病患者であった私の経緯が、あなたが復職の判断をするときの参考になればうれしいです。
これからも皆様に少しでも参考になる内容をお伝えできればと思っています。皆様の明日がより良い日になることを願って。